先日、7月7日から7月9日に、柏さくらライオンズクラブの長老
たちと、様似マグマ大使として観光大使を委嘱されている私の
職務の一貫としては、我がふるさと、北海道様似町のアポイ山荘
に宿泊して観光のため、引率して行ってきました。
コロナ以前から、様似に行きたいと言われていたので、とうとう
観念して引率することとしました。
私の生い立ちを紹介すると、北海道様似町で生まれ、小学校、
中学生、様似高校を卒業して、上京して、現在税理士を生業と
しています。
10年以前に様似町住民となり、様似観光大使を委嘱され、故郷
様似町の応援をしています。
アポイ山とは、様似町にあり、「アポイ岳ユネスコ世界ジオパーク
の町」として自然遺産と認定されるほど、日高山脈の麓に位置す
る地質学的には世界に誇れる山です。
様似町は、海あり山あり、地球深部からの贈り物がつなぐ大地と
自然と高山植物群落、北前船が交易の拠点として栄えた歴史と
文化、アポイ岳ジオパークとして大地の遺産と山紫水明波高く風
光明媚な町です。
地質学的には、1300万年前北海道の土台の成り立ちに由来した
ユーラシアプレートと北米プレートの衝突から海洋プレートのマン
トルがめくりあがり隆起して出来た橄欖岩の山がアポイ山なの
です。
NHKの「ブラタモリ」という番組でも、解説者が様似町の橄欖岩を
紹介した時に、タモリさんは是非様似町に行ってみたいと発言し
ていました。
大学時代の井尻正二さんの、地学ゼミで、地質学を教わるまで
はこんな誇れる故郷とも知らず、子供時代を過ごしていたのです。
アポイ山は日本の花の百名山に数えられる高山植物の宝庫でも
あります。
海抜810mですが、海岸から登り途中から海を眺めて、日帰りで
きますが、登山にはきつい山です。
まず、地底深くにあるマントルのマグマが隆起して成り立っている
橄欖岩から成り立っている山がアポイ山です。
橄欖岩は、ペリドットといって8月の誕生石で緑色の綺麗な石です。
様似町は、箱館(現函館)を拠点に蝦夷地交易で巨万の富を得た
豪商の高田屋嘉兵衛の北前船(辰悦丸)として寄港した自然の漁
港があったところでもありましたあります。
司馬遼太郎の高田屋嘉兵衛を描いた「菜の花の沖」でも、様似の
港、高田屋嘉兵衛の船がこの様似沖でロシア船との蜜貿易の嫌
疑を松前藩にかけられて、高田屋嘉兵衛は没落したとある。
また、徳川幕府の松前藩が布教のため建立した天台宗の蝦夷三
官寺のひとつの等澍院もあります。
私の父の、勤務していた現在「新日本電工」という会社ですが、様
似町の幌満川に水力発電所のダムを造るため、発破(ハッパ)をか
けてもなかなか破壊されない岩があり、学者に調べてもらったら、
この地区が橄欖岩でできていることが判明したのは、このダム建
設をした戦後なのです。
私の所有馬に冠名として「ジオパーククラウン」とかジオパークとつ
けているのは、ジオパークの町の様似からですが、いつかは「ジオ
パークカンラン」、「ジオパークサマニ」、「ジオパークアポイ」という
名前を付けたいと考えております。
ジオパークとは、地球科学的意義のあるサイトや景観が保護、教育、
持続可能な開発のすべてを含んだ総合的な考え方によって管理さ
れた、一つにまとまったエリアを言います。
地球遺産から地球の過去を知ることで、未来を思い描いて考え、現
在の我々の未来に向けてどのように行動するかを考えましょう。
日本のユネスコ世界ジオパークは、洞爺湖有珠山、糸魚川、山陰
海岸、室戸、島原半島、隠岐、阿蘇、アポイ山、伊豆半島、白山手取
川の10地域です。
「まさに、さまに。さまになる、さまに」です。

令和5年7月31日
    小関勝紀